ご挨拶

マリノフォーラム21は、昭和60年(1985年)10月に水産庁の主導のもと漁業団体、産業界、地方自治体、研究機関等が連携して21世紀に向けた漁業開発の促進、「つくり育てる漁業」推進のための開発研究組織として発足しました。これまで時代の変遷に対応しつつ、我が国の水産施策に沿った数多くの開発研究に産・学・官からなる会員、関係機関とともに取り組んできています。

また、平成21年(2009年)10月に水産系政府開発援助の形成、実施等を担っていた社団法人海外水産コンサルタンツ協会と合併し、その使命と業務を承継しました。これまで政府水産外交に資する政府開発援助の形成、実施等を関係会員コンサルタントとともに水産庁、国際協力機構(JICA)や海外漁業協力財団(OFCF)等と連携して実施しております。今後も、開発途上国における水産業の持続的発展に貢献していきます。

世界人口が増加を続けている中、水産業は、その大きな社会的使命として人類の重要な食料である動物性タンパク質の適切な提供とともに、産業としての持続的成長が望まれています。

海水温の上昇に代表される地球規模の環境変動をはじめ水産業を取り巻く環境が大きく変化する中、ICT、IoT 等の先端技術の活用で水産資源の持続的利用と水産業の産業としての持続的成長の両立を実現するスマート水産業が期待されています。これには本会会員の技術と経験が活かされるものと捉え、本会としてこの推進に取り組んでいるところです。

このような他分野も含めた先端的・複合的な技術開発が期待される時代は本会の発足以来の理念と呼応するもので、本会として、会員とともに行政及び関係機関とより連携を深め、我が国と世界の水産業の発展に資する先端的なイノベーションを追究していく所存です。

代表理事会長 廣野 淳